大人への階段《8段目》
寒いだわさっ。
思わずキン骨マンの喋り方になるくらい寒い。
『寒い』って、言っても、温度なんて変わんないのについ言っちゃうのよね。
いや『寒い』って言うから寒いんじゃねぇ?と、逆転の発想をしてみる。
んじゃさ、何て言ったら寒くならないのかと考える。
『暑い!暑い!』はどう?
は?頭おかしいんですかい?って言われるよね、やっぱ。
事は、そんなに、単純ではないのだよ。
でも、暖かさを連想させる言葉で、脳みそを騙す事は必要だろう。
『猫舌ならやけどするぜ』熱い!これ熱いよ。
『今、さした目薬、唐辛子が成分なの?』カッカしてくるねぇー。もうちょいだ。
『散歩してたら、向こうから来た美人が、いきなりすれ違い様キスしてくる』
おっ、これいいんじゃない。ポッポするよ。顔が赤くなっちゃうよ。
これはかなり暖かくなるぞ。
ただ長い…。困った。
よしっ、文の頭をとって、『さ・む・い』って言う事にしよう。
