History
第5回公演「おしゃれな気分で塩化ゴム」

1996年4月/池袋アートスペースサンライズホール


バイト中に次の劇場探してて、駅前劇場に来月貸して下さいって電話したら、
ものすごく丁寧に演劇の常識を説明された覚えがある。
じゃあスズナリって所でも良いですって言ったら「話を聞いて下さい」って怒られたので
下北では絶対に演劇なんかしてやらねえとか思っていたんですが、
最近2回駅前劇場でやってこの当時のこと思い出して感慨深かったです。
そんな流れで予約した池袋の劇場でやったオムニバス集。

内容はあまり覚えていないんですが、タイトルは覚えているので書いてみます。

「滅多にないちょっとした事件」
なんか、男が家に帰ったらテーブルの上に箱が置いてあって
「絶対に開けるな」って書いてある、と。
そう言われたら開けたくなっちゃうよって流れで、
友達も巻き込んで開けるか開けないかジタバタするっていうだけの30分のお話。
いや、これ確か何気なく書き始めたら2時間で書けちゃったんですよ、
んで、あれ?意外と面白いなってなってじゃあ次はオムニバスにしようっていう流れの元になった作品です。
オチは確か、母ちゃんが昔買ってくれたオルゴールが箱の中に入ってて、
母ちゃんが今死んだみたいな、
え?あれ?こう書くと面白くないぞ、面白くなかったのかもしれない、すいません。

「サイボーグマン荒野に死す」
これはあれですよ、ショッカーっているじゃないですか、仮面ライダーの悪役の。
人間をさらってきて、才能があると怪人に、才能がない奴はショッカーにされるっていう施設でのお話ですわ。
舞台半分に切って右が男の独房、左が女の独房で壁越しに会話するのみ、っていうやつです、確か。
人間は普通に生きてると毒素が体に溜まっちゃって、
そのままだと怪人として不純なものになってしまうので毒抜きという規則正しく美しい生活をさせるっていう流れで、ええ。
壁越しに顔が見えず、だからこそ自分勝手な想像と妄想で恋に落ちていく二人、なわけですよ。
しかし二人が顔を合わせるのは女が怪人となり、
男がたくさんのショッカーの中に紛れて粉砕されるその瞬間であるという刹那、
しかもお互い記憶は消されてしまうという流れ。
確か男がバンドやってて、女がピアノやってて、
でも男は才能がなくて女はピアノが嫌いだけど才能があるって言う設定で、
女が最後に「私のピアノも聞いてよね!」って叫ぶところで終わるんですけど、
その台詞が響くんだよなあっていうシーンだったように思います、
今となっては定かではないですが。

あともう一本あったんですが、
小山君の書いた作品だったので全然覚えてません。
ごめん。
あとこの公演で、客席見たら俺の親戚関係しかいないという回があって、
俺が居なかったら客0かよって笑った記憶がある。