History
大人の時間劇団MCR第18回公演
「大人の時間」

新宿シアターモリエール

2001年11月23日(金)~25日(日)
5ステージ
動員:688人

▼CAST
ドリル
小川淳弥
江見昭嘉
竹内聖詞
北島広貴
上田房子
三澤勇人

柴崎真人
渡部裕樹
福井喜朗
耕野まゆみ

▼STAFF
作・演出/ドリル
舞台監督・美術/GONTA
照明/三木拓郎
音響/神谷憲司
宣伝美術/中野嘉美
制作/八田雄一朗・劇団MCR
制作協力/榎本千草・岡由佳子
製作/劇団MCR

▼Special Thanx!!!
(株)バックストリート 高津映画装飾株式会社
遠藤さつき オフィス・ランク 回転飲茶 茉莉花
栖宮純 小瀧美穂 つばさ 田邊慎也
(敬称略・順不同)

▼STORY
僕がまだ小さい頃母親にこんな事を言われたことがある。
まだ子供なんだから大人になるまで我慢しなさい、と。
大人になればやっていいのか?
と尋ねると母親は深くうなずき大人になったらね、と言いました。
それから僕は何か欲しい物や、やりたい事が出来る度大人になったらやってやろうと思っていました。
大人という物に大きな期待をしていたのです。
大人になれば怒られない。
大人になれば何でも出来る。
子供の頃に思い描いていた
「大人の時間」
それはまさに夢の世界だったのです。
…そしてそれから月日は流れ、僕らは一体どうなっているのか?


シアターグリーンを出て、初めてモリエールでやった公演です。
当初、あまりの観客動員の少なさに劇団費の圧力も相当厳しくなり
「○○人動員出来なきゃ解散だ」と宣言して行った公演、
それまで最高でも1ステージ100人だったのが、
この公演の初日に約200人入りました。
200人って言ったらアレですよ、
数年前の数公演分ですよ(それはそれで大問題)
まあ、初日以外は結構スカスカだったんですが、
それが一番思い出に残っています。

内容はさびれたホストクラブで巻き起こる騒動、みたいな話で、
その頃は「まあまあ面白いのが出来たかな」と思っていたんですが、
最近八田君と喋った時に「オメー台本面白くなってきたナー、大人の時間とか今見るとヒデーヨー」などと言われ、
ああそうか、まあそうだなとか思うと同時に、
僕が「大人の部屋」というタイトルをメールで送ったのに
お前が勝手にどうやったらそう間違えるのかという間違いを犯し
チラシに「大人の時間」と表記されているのを僕が知ったときの悲しみも沸き上がってきて
「ヒデーくはネーヨー!」と言い返したくなる気持ちにもなりました。
タイトル勝手に変えやがって。ブタめ。

この公演中、僕の喉が異常に枯れるとういう事態が発生しまして、
楽日の回では「息の音か?」ぐらいしかでないのにつっこみ続けなければいけないという
最悪の状態に陥り「ああもう、今後日常生活で一切声が出なくてもいいからこの回だけは」と強く念じ
(今思えばそれは嫌だ)
「解散しようぜこうなったら」ぐらいの気持ち(自分本位)になりました、
が、何とか解散も免れ(動員目標には惜しくも届かない、けど、という温情措置がありましたが)
僕らでも観客動員伸ばせるんだネみたいな、でもどうやったっけ?みたいな、
実になったのかなってないのか分からず今日まで来ています。

耕野まゆみという、すっぴんじゃ一歩も外に出ない化粧美人
(フェイク。彼氏に背中の毛を剃らせる)がずーっとMCRに出ていて、
そいつがいれば客演女優はいらねえやとか思っていたぐらいの奴だったんですが、
この公演で最後になりまして、
そのお陰でしばらくMCRには慢性的女優不足という大きな問題が発生することになりました。
耕野ちゃんの何がそんなに良かったかというと、
それこそ感覚なんですが、
うちにハマるかハマらないかという、
まあ、端的に言えば台本の読み方(欲張らない読み方)が秀逸な女優で
(多分他の劇団ではそこまでハマらない)
そういう女優が殊の外少なく、
耕野(みたいなの)を探せというのがこの後しばらくMCRの至上命題となりました。